戸車の種類と選ぶポイント
戸車は私たちが日々生活している中で、あらゆる場所に使われています。
例えば、住宅の引戸やアルミサッシ、工場や会社の門扉など身近な場所ばかりです。
戸車と言っても、車の形状・材質・サイズによって様々な種類があるので、種類と選び方のポイントを説明いたします。
戸車の種類
1.Vレール用戸車(フラッター戸車)


一般的に住宅などの引戸に使われている戸車で、V型レールの溝を走るように、車の形状もV型や丸型など種類があります。レールを使用する事で、スベリも良くスムーズで静かに開け閉めが出来る特長があります。
戸車の材質は、デルリン製※1・ジュラコン製・ウレタン製・ステンレス製・真鍮製などです。
※1は、ポリアセタールと言う樹脂製(プラスチック)の材質で耐重性・耐衝撃性・耐摩耗性に優れています。
2. 平型戸車

平型戸車は主に住宅に使われており、名前の通り戸車の形状が平型になっています。レールを使わず敷居の溝に直接走らせるタイプなので、レール不要の敷居に使用されています。 戸車の材質は、主にウレタン製・ジュラコン製・ステンレス製・鋳鉄製・真鍮製などです。
3.丸型戸車

丸型戸車は、甲丸レール用として使用する戸車です。
主に雨戸、引戸、キャビネットや、昔ながらの木造の学校で教室と廊下の中窓や引戸によく使われていました。今では、あまり出なくなりましたが、取替えや新築などでもレトロな雰囲気を味わう建物や店舗などに使われている商品です。
戸車の材質は、ウレタン製・ジュラコン製・ステンレス製・鋳鉄製・真鍮製と種類が豊富です。
4.サッシ取替戸車

住宅などアルミサッシの取替用戸車になります。アルミサッシも各メーカー様々な種類があります。そこで、汎用の取替戸車を使用すると、ほとんどのサッシの戸車交換が簡単にできます。
戸車にも寿命があるので、古いサッシでは動きが悪くなることや重たくて動かないなどの問題が出てきます。また、メーカー純正の戸車が廃番になってしまった場合、サッシも取替えないといけないのかな?と困っている方もいると思います。
 安心して下さい。ほとんどの場合、戸車を交換することで修理可能です。
稀に、サイズが合わなくて加工が必要になる場合がありますが、その際は専門業者に頼むことをお薦めします。
 戸車取付け部の形状が様々なので、取替え時には確認が必要になります。
 丸型と平型と車の形状・車の直径の違いもありますので、サイズを測って、それに合う商品を選びましょう。高さの調整もドライバー1本で可能です。
 車の材質もジュラコン製・ステンレス製・真鍮製と種類があります。
5.調整戸車

主に木製建具や住宅・店舗・公共施設・病院など様々な場所で使われています。調整戸車は、引戸を設置後に竪枠にすき間が生じても、後から高さの調整ができる優れものです。
 長年使っている枠や扉にゆがみ等が生じた時も、すき間やガタツキをドライバー1本で調整する事で解消できます。
 車の材質はジュラコン製・ステンレス製・MCナイロン製※2と種類もあります。

※2は、6ナイロン樹脂とも呼ばれ、素材自体に弾力性があり、レールや床などを傷付けにくく、金属製の車に比べて格段に静粛性に優れている材質です。
6.重量戸車

主に門扉・倉庫・工場など出入口の戸に重量がある時に使われ公共性が高く、多くの人が使用する施設などの出入口に使われている戸車です。
名前の通り重量用ですので、車輪の大きさも直径が50mm~200mmなど幅広くあり、レールの形状により様々な戸車の形状があります。
溝R車型・平型・V型・H型・トロ車型・山R車型など種類もありますので、用途にあった重量戸車を選ぶ事ができます。
材質は外部で使う事が多いので、主にステンレス製、高性能エンジニアリングプラスチックスの「MCナイロン」を使用していて、耐候性・耐磨耗性・耐ケミカル溶剤製に優れた材質の商品もあります。また、鉄鋳鉄製やダクタイル製※3、S45C※4などの材質の商品も多く使われています。
レールの形状などにより車の形状や引戸の重量などを考慮して用途にあった商品を選ぶ事が大切です。

※3は、引張り強さ・伸びなどが優れていて鋳鉄の数倍の強度を持ち、粘り強さが優れています。硬度が高く耐摩耗性に優れている材質です。
※4は、鋳鉄・ダクタイルよりも耐久性・耐摩耗性に優れていて、重荷重、使用頻度の多い所に適している材質です。
戸車を選ぶポイント

現在使用している戸車と同じものを選ぶのが一番ですが、なかなか同じものが無い場合があります。その場合は戸車の大きさや材質、枠の形状などの寸法を測り適切な商品を選ぶ事が大切です。

1.戸車の径(直径)を測る。
2.戸車の枠の形状を確認して寸法を測る。
3.車の材質や枠の材質も確認して選びましょう。
4.重量車などは、ボルトのピッチを測りましょう。
5.車の形状(丸型、平型など)を確認しましょう。
6.レールの形状も確認しましょう。
7.使う場所により耐荷重に適した戸車を選びましょう。

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